新しい魅力としてパッと思いつくものは、他社も同様に取り組んでいるケースが多く、それをやったことで採用に勝てるものではないと代表・原本は考えています。ただしやっていない場合は負ける理由になるため、先に潰しておくべき項目です。思いつきやすい魅力は「勝つための施策」ではなく「負けないための前提条件」。その上で自社独自の魅力を考える工程が本当に必要になります。軸の中身は待遇以外の5つの軸で解説しています。
新しい魅力を打ち出せば、採用で勝てるようになるのか?
勝てるものではない、というのが代表・原本の考えです。思いつきやすい魅力ほど、他社も同じことをやっているためです。
成長の場がある、裁量が広い、研修制度がある、インセンティブがある。これらは待遇以外で打てる魅力として妥当な軸です。ただし妥当だからこそ、多くの会社が同じ結論にたどり着いています。求人媒体を数社分並べると似た文言が並ぶケースは多いと考えています。
ノルツ株式会社 代表取締役 原本 昌悟「新しい魅力って言ってパッて思いつくもので、他社さんもやっているから、それをやったことで採用で勝てますっていうものではないと私は考えています。ただ、採用で負ける理由にはなるんですよ、やっていない場合って」
勝てないなら、新しい魅力を作る意味はどこにあるのか?
やっていないことが、そのまま負ける理由になるからです。勝つためではなく、落とされないために必要な項目という位置づけです。
求職者が複数社を比較する場面で、他社の求人に書いてある項目が自社にだけ無ければ、比較の段階で候補から外れると考えられます。このとき起きているのは「他社が優れているから選ばれた」ではなく「自社に無かったから外された」という減点だ、という整理です。
つまり、思いつきやすい魅力は加点項目ではなく減点回避の項目だと整理できます。やっても差はつかないが、やらないと差がつく。この非対称性が、先に潰しておいたほうがよい理由です。
「勝てる施策」と「負けない施策」は、どう見分ければいいか?
他社の求人に同じ文言が並んでいるかどうかで、おおよそ判別できると当社は整理しています。並んでいれば負けない施策、並んでいなければ勝てる施策の候補、という見方です。この判別法は原本の発言そのものではなく、当社が実務向けに組み立てたものです。
| 負けないための施策 | 勝つための施策 | |
|---|---|---|
| 中身 | 成長の場、裁量、研修・リスキリング、インセンティブ、働く条件(残業の少なさ・立地)の5つ | 自社にしかない事情・歴史・価値観・仕事の中身 |
| 他社の状況 | 多くの会社が同様に取り組んでいる | 他社が真似しづらい |
| やった場合 | 比較の土俵に残る | 選ぶ理由になる |
| やらなかった場合 | 比較段階で外れる | 条件比較の勝負になる |
| 着手の順番 | 先に潰す | 潰した上で取り組む |
条件で並んだとき、求職者は何を見て決めるのか?
会社の考え方や、そこで働く人の様子だと当社は考えています。条件が横並びになった時点で、条件は判断材料として機能しなくなるためです。
求人票に書ける項目は、書式である以上どうしても似通います。給与、勤務地、休日、福利厚生。ここが各社で近い数字になると、求職者は求人票の外側の情報を探しに行きます。誰が働いているのか、何を大事にしている会社なのか。この構造については求人票だけでは選ばれない理由で扱っています。
代表・原本は、待遇での勝負は資本力の勝負になり中小企業は構造的に勝てない一方で、志・価値観の解像度は資本ではなく発信量で決まるという立場をとっています。ここが中小企業に残された土俵だという考え方です。2段階の差別化の整理は採用の差別化は2段階で考えるにまとめています。
「自社独自の魅力」は、どうやって見つけるのか?
社員に聞くところから始まります。独自の魅力は市場調査からではなく、社内にすでにある言葉から出てくると考えています。
経営者ひとりで考えると、出てくるのは経営者が魅力だと思っていることだけになります。社長から見た魅力と社員から見た魅力が一致しているかは、聞いてみるまで分かりません。聞き方は1on1・社員インタビュー・アンケート/日報欄・付箋ワークの4つに整理できます。詳細は自社の魅力の見つけ方にまとめています。
独自性は、たいてい社内では当たり前になっていて言語化されていない部分に埋まっています。他社と比べて珍しいかどうかは、社内の人間には判断しづらい。だからこそ外に出して確かめる必要があります。
ノルツ株式会社 代表取締役 原本 昌悟「それをやった上で、自社独自の魅力って何なんだろうかっていうことを、しっかり考えていく。それがね、本当に必要なことなんじゃないかなと考えています」
独自の魅力が見つかったら、次に何をするのか?
発信し続けることです。見つけただけでは求職者には届きません。
独自の魅力は、求人票の限られた項目には収まりません。会社の考え方、判断の基準、過去にあった出来事。これらは一度書いて終わりではなく、繰り返し積み上げることで輪郭が出てきます。継続と信頼の関係は会社の魅力は更新し続けるほうが信頼されるで扱っています。
ここで詰まる会社は多いと考えています。魅力を集める作業と、それを記事として出し続ける作業は、必要な時間の性質が違うためです。代表・原本自身、「書く時間がない」「発信が続かない」という課題を1人社長として経験してきました。この構造は経営者の発信が続かない理由で整理しています。
発信を積み上げる仕組みに、実証はあるのか?
マーケティング用途でのSEO実績があります。採用領域での実績ではない点は明記しておきます。
自社サイト kigyousien.com は「起業支援 伴走サポート」で1位、「起業支援 伴走」で1〜3位。クライアントの souryokomon.com は「僧侶顧問」で1位、「仏教 組織開発」で1〜3位。いずれも運用1ヶ月・2026年8月時点の対象キーワードでの順位で、検索順位は変動します。ビッグワードを狙わず、確実に取れる言葉から積む設計にしているため1ヶ月で結果が出た、という位置づけです。検証プロセスは自動化SEOで本当に上位表示できるのかにまとめています。
出典:ノルツ株式会社 自社運用データ(kigyousien.com/souryokomon.com、2026年8月時点。souryokomon.com はクライアント掲載許可済み)。採用領域ではなくマーケティング用途のSEO実績です。なお、ミリョクル自体の採用成果(応募数の増加や定着率の向上)については、当社に実測データがありません。そうした効果が期待できる設計です、という段階の話としてお読みください。
結局、どの順番で進めればいいか?
負けない施策を先に潰し、その上で独自の魅力を探して発信する。この順番です。逆にすると、独自の魅力にたどり着く前に比較段階で外れてしまうと考えられます。
- 他社の求人を数社分並べる。書いてある項目を書き出し、自社に無いものを特定します。
- 無い項目を潰す。上表の「負けないための施策」5つのうち、すでに満たしているのに書いていないものから着手します(具体的な軸はこちら)。
- 社員に魅力を聞く。1on1・社員インタビュー・アンケート/日報欄・付箋ワークのいずれかで社内の言葉を集めます。
- 他社に無いものを選ぶ。集めた言葉のうち、他社の求人に載っていないものが独自性の候補です。
- 発信を続ける。一度で伝えるのではなく、更新し続ける前提で設計します。
1〜2は減点回避、3〜5が加点の工程です。2で止まると横並びのままになります。
魅力採用「ミリョクル」について
ミリョクルは、経営者が月1回・60分話すだけで、その内容をAIが記事にして自社サイトに蓄積する魅力採用のサービスです。「魅力を作る・伝える・成長する」の3つの軸からなり、社内にある独自の魅力を引き出して言語化し、発信として積み上げるところまでを支援します。料金は内容に応じて個別にお見積もりします。記事本数は収録内容により変動し、本数の保証はありません。
